ビットコインファンドとは

便利な決済方法として、世界中で取引されているビットコイン。価格変動性を備えていることから、投資対象としても注目を集めています。最近ではヘッジファンド業界でもビットコインを取り入れようとする動きが見られるようになりました。ヌメライのようにAIが運用を管理する新しいヘッジファンドも生まれ、ますます活気づいていくことが予想されています。ここではヘッジファンドの基礎やビットコインヘッジファンドがどのようなものか、などについて取り上げています。

ヘッジファンドとは?

ビットコインでも注目が高まりつつあるヘッジファンドについて、ここでおさらいしておきましょう。

一般的に市場は変動しています。こうした不安定な市場の変動に対して様々な投機手段を組み合わせることで利益を追求するための手法がヘッジファンドであるといわれています。機関投資家や富裕層などはヘッジファンドに資金を預け運用を代行してもらうことで、保有する資産が目減りしてしまうことを避け、同時に利益を追求しているのです。

ヘッジファンドとの比較として投資信託が挙げられる場合が多くございます。ヘッジファンドと投資信託はどのように異なるのでしょうか。どちらもプロにお金を預け、運用を代行してもらう方法となりますが、両者は資金の運用方法や投機目標の設定方法に大きな違いがあります。

投資信託は相対収益を目指す

投資信託は公募ファンドとも呼ばれ、証券会社や銀行、保険会社などの窓口に広く投資家を募り、資金を集め、運用を行っています。そのため投資を行う金融商品や運用方法をあらかじめ細かく記載しています。運用目標にはベンチマークを設定し、ベンチマークを行った投資先を指標として成果を評価していきます。ベンチマークは、株価指数や債券指数といった投資対象に合った指標が選ばれます。株価指数が上昇した時はその値を超える値上がりを目指し、逆に下がった場合は、その値を下回るように運用を行っていくのです。つまり投資信託では、あらかじめ決められた運用方針の内で、市場が値下がりをしている場合には、損失をできるだけ抑えることを目指し、市場が上向きの場合には、その中で最大限、プラスの収益をもたらすべく最善の努力の努力を尽くすことになります。ベンチマークに対する運用成果は相対収益もしくは相対リターンとよばれています。

 ヘッジファンドは絶対収益を目指す

株価指数など、市場の動きに大きく影響される投資信託に対し、ヘッジファンドはどのような値動きであってもプラスの収益を目指します。ベンチマークのような比較対象がなく、必ずリターンが生じると言う意味で絶対収益を目指すと言うのがヘッジファンドの運用方針です。

ヘッジファンドは運用の自由度が高く、高度な金融工学を導入することでより効率的で積極的な資産運用を図っているという特徴があります。

ビットコインヘッジファンドとは?

ここからはビットコインヘッジファンドについて見ていきましょう。

ビットコインのヘッジファンドは、2013年Exanteと呼ばれるヘッジファンドによって取り入れられました。ヘッジファンドの投資対象としてビットコインを取り入れたというニュースは世界中で話題となっただけでなく、対象のヘッドファンドがビットコイン投資により得た利益は大きく、約5000%とハイリターンを記録したと伝えられており、その影響からビットコインの価格が高騰。これがきっかけとなり、投資家や投資関連企業などにも「ビットコイン」が知られるようになったといわれています。

ビットコインヘッジファンドではハイリターンが期待できると注目が高まる一方で、マウントゴックス事件により大損害を出したファンドもありました。これにより、投資家の間ではビットコインの抱えるリスクを危険視する見方も少なくありません。

このリスクを軽減し、最大限の利益を目指すべく、AIが運営するヘッジファンド「ヌメライ」が登場し話題となっています。ヌメライとは仮想通貨イーサリアムのシステムを基にしたヘッジファンドです。その正体はブロックチェーンとAIの技術を組み合わせたクラウドソーシングの方式を取り入れたもので、この仕組みでやり取りされるトークンがNMRとして扱われています。

ヌメライの根幹をなすAIはどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。

ヌメライの裏側では、大量のデータを取り扱う専門家としてデータサイエンティストがいます。ヌメライではこうしたデータサイエンティストが創り出したアルゴリズムを基に、AIを構築しています。そのアルゴリズムがヌメライのプラットフォームでどれだけパフォーマンスを上げられたかにより、データサイエンティストへ報酬を支払っているのです。ヌメライでは報酬の支払いをビットコインで行っており、データサイエンティストへの報酬額の決定について、すべてAIによって決定しています。

ヘッジファンド「ヌメライ」において面白いのはデータサイエンティストの間だけでなく、創設者でさえも、ファンドに関わる人物について知りえない点です。すべての関係者が匿名で行われていることに加え、個人のデータサイエンティストからデータに干渉することはできず、すべてAIの学習によって管理・取引が行われているのです。

ビットコインのヘッジファンドが注目されている理由

ヘッジファンド業界でビットコインが注目されるようになったきっかけは、5000%近くにも上る驚異的なリターンにあります。一時期価格が高騰したことから、ビットコインはヘッジファンドの歴史の中でも最高のパフォーマンスを発揮できる存在として知られるようになりました。2012年頃からビットコインに特化したファンドが創設されるなど、業界内での動きが活発化しています。ビットコインを取り入れたヘッジファンドの事例についてご紹介いたします。

過去最高のリターンを獲得した「Exante」

「Exante」は世界で始めてビットコイン投資を始めたヘッジファンドであり、過去最高のリターンを獲得したファンドであるといわれています。「Exante」は2012年に南ヨーロッパのマルタ共和国で設立されたヘッジファンドであり、創立当初はそれほどではなかったものの、翌年2013年には4847%とおよそ5000%にも上るリターンを獲得しました。業界内でも大きな話題となり、「Exante」の存在は瞬く間に世界中へと広まったといわれています。「Exante」では大きなリダーンを記録したことはもちろんですが、それが極めて短期間であった点についても注目される要因となっていたようです。

世界初!ビットコインを利用したヘッジファンド「GABI」

GABIはイギリス本島より南に100マイルの位置に存在するジャージ島で設立されました。「GABI」は認定機関から正式に承認された世界初のビットコインヘッジファンドとして注目を集めました。「GABI」による投資活動は2014年より開始されています。ビットコイン取引自体はオーストラリアに拠点を置く企業を通じて行われるため、GABIが仮想通貨市場に影響を与えることはないものの、初の試みであるという点は人々に関心を集めたようです。

これらのヘッジファンドをきっかけに、個人だけでなく企業や国の規模でもビットコインは高い関心を持たれています。ビットコインは仮想通貨が持つ本来の信頼性と安全性により、着実に市場を拡大し続けています。本年8月にビットコインの分裂が行われたことから、価格が下落してしまうのではないか、市場が大きく下落してしまうのではないかと心配されましたが、実際には、2017年8月15日に1BTC=47万円台となり過去最高値を記録しました。過去最高値を更新し続けるビットコインは今後も投資家にも注目されていくことでしょう。

ビットコインを取り扱う企業ではさらに仮想通貨の持つ価値を引き出そうと、積極的に人材発掘を行っています。これにより、投資商品としてのビットコインがさらに安全で安定した投資運用ができるものとしての認識が広がると予想されています。こうした流れがヘッジファンドによる仮想通貨導入の流れにつながると期待が寄せられているのです。

ヘッジファンドでの成功例を受け、世界ではビットコインへの投資を検討する人も増加傾向にあると言います。ヌメライやExante、GABIなどの導入事例は今後も続いていくといわれています。日本国内ではビットコインの有効に活用を行うべく、法整備や企業の導入も相次いでいます。さらなる国内普及が期待できる素地が整いつつあります。ヘッジファンドの参加には条件があり、参加者が限られる状況ではありますが、今後もビットコインをはじめとした仮想通貨に注目していくことで同様の収益を目指していくということは夢があるといえるのではないでしょうか。

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