金融庁の仮想通貨への取り組み

みなさんは仮想通貨、いわゆる暗号通貨に対して、どのようなイメージを持たれているでしょうか。匿名性も高く、個人間でダイレクトに送金できる通貨の在り方は従来には無かった金融システムとして認知され、これまでにも多くの注目を集めてきました。

しかし近年、自由性の高い暗号通貨市場に、金融庁の介入が強まる事が判明しました。果たして金融庁の介入によるメリット、デメリットとはどこにあるのでしょうか。これまでの金融庁においての仮想通貨をめぐる取り組みと共にご紹介します。

金融庁が行った具体的な取り組みとは

2016年4月より、資金決済法と呼ばれる、いわば仮想通貨の取り決めがされた法案が施行されました。これにより、日本における仮想通貨、暗号通貨の定義や規制が従来以上に強化され、政府や金融庁が通貨に対して本格的に取り締まっていく姿勢が明らかにされました。資金決済法では、これまでモノと同義の扱いであった仮想通貨を、通貨と同レベルに認定し、定義化しました。更に通貨に対する交換業の定義や規制を取り決め、取引所自体を金融庁が登録制にする事も発表されています。

日本国内には、大手の取引所がいくつも存在しますが、2017年8月31日の時点において、金融庁が認定している取引所は未だ1つも存在していない事が分かっています。今後、どの取引所が金融庁に登録されていくかは分かりませんが、資金決済法により、国内の仮想通貨に関する法整備が本格的に始動した事には違いありません。政府並びに金融庁が本格的な法の規制を行っている昨今の流れに平行し、仮想通貨の国内利用者数は年々急増しています。ネット上の取引所から簡単に購入でき、且つ24時間いつでも入金や送金も可能、送金料も殆ど掛からないといった理由から、簡単に始められる投資法として増々注目を集めています。

近年における利用者数の急増により、金融庁は資金決済法に続き、通貨に対する整備をより強化する為の新たな取り決めを発表しました。2017年の10月には、仮想通貨取引所の監視を目的に、「仮想通貨モニタリング長」という役職を筆頭としたチームを結成し、通貨の監視や育成の強化をしていく事を取り決め、更に、近年仮想通貨を巡る詐欺や横領事件が跋扈している事実を背景に、登録取引所が扱える仮想通貨を随時発表する旨を公表しました。つまり、「国が認めた仮想通貨」という認証を付与する事で、通貨をより安全に、安心して利用できるよう取り決めがなされたと言えます。こうした金融庁の本格的な通貨の取り決めは、国内の仮想通貨ユーザーが如何に増加しているのかを端的に表していると言えるでしょう。

金融庁が介入するメリット

近年、仮想通貨を巡る法制度が急速に進んでいます。これまで殆ど関与してこなかった暗号通貨の世界に金融庁が本格的な取り組みを開始し始めたことであると言い換えられます。
仮想通貨というと、これまで匿名性が強く、管理者も国も介在せずに取引が可能な自由通貨として広く知られていますが、今後、国がどこまで介入していくのかに、注目が集まりそうです。

仮想通貨の利用者は年々増加傾向にあります。特定の管理者を介せず、分散型監視システムによって、あらゆるトランザクションを成立させる暗号通貨の在り方は、従来の金融界の概念を取っ払い、金融業をよりグローバリズム化したといっても過言ではありません。仮想通貨のシステムで採用されているブロックチェーンシステムは、金融界のみならず、様々な状況に合わせて利用ができる画期的なシステムです。技術の応用とともに仮想通貨の需要自体も、着実に伸びていくのではないかと予想されています。

暗号通貨業界の盛隆に伴い、国も本格的に通貨の指導、整備を開始。金融庁の介入も顕著になってきました。金融庁における暗号通貨の監視は、将来的にも強化されていくと見られています。金融庁が介入する事による最大のメリットが、通貨をより安全に利用できるという点です。例えば、仮想通貨の中で、最も有名であると言われているのがビットコインですが、ビットコインの名前が普及するきっかけとなった事件が大手取引所の破綻事件です。当時、最大取引所であったマウントゴックスの経営破綻が伝えられたのが2014年で、当初はサイバー攻撃によるコインの流出が破綻の原因であると報道されていましたが、後に経営者の横領が原因である事が判明しました。結果的には経営サイドの人為的ミスによる破綻と判明されたものの、匿名性の高い暗号通貨の世界ではマネーロンダリングリスクが常に付きまといます。

金融庁の介入により、取引所の登録制、通貨の安全性を確保していく事は、こうしたマネーロンダリングを回避し、且つ横領や詐欺などといった事件を未然に防ぐ事が可能です。より安全性の高い通貨の運用には、金融庁の介入は必須であると考えて間違いないでしょう。

金融庁が介入するデメリット

仮想通貨は国内外の利用者数が増えていく事を背景に、今後も増々仮想通貨が経済に大きな影響を与えると考えられます。通貨の国内外利用者数増加の動きに伴い、2017年の10月以降、金融庁も仮想通貨の監視や育成を本格的に強化していく方針を明らかにしました。手始めに監査目的として30人程のチームを組み、取引所の登録や安全な通貨の認定など、初心者でも通貨をより安全に利用できるような取り組みを推進していく模様です。2017年4月、資金決済法の施行にて、仮想通貨が初めて通貨に準じた位置づけに取り決められ、通貨に対する日本政府の対応は非常にスピーディであるという印象を受けます。

金融庁のこうした取り組みの背景には、ブロックチェーン技術の研究、また、金融業界へのブロックチェーンシステムの応用が考えられ、いわば、既存の金融業システムのコストを削減する為に、仮想通貨のブロックチェーン技術の取り入れを検討しているとされています。金融庁は仮想通貨を監視下に置き、既存のシステムへの改革を推し進めているとも考えられています。こうした国家的な取り組みにより、仮想通貨は国の監査を経る事になりました。より安心・安全に利用する事が可能となりましたが、一方で金融庁が介入する事でデメリットが生じることがあることを忘れてはいけません。

例えば自由性の強い仮想通貨が、自由に取引出来なくなるという点です。匿名性が高い仮想通貨は、本来誰にも支配されず、監視されず、個人間で自由に取引可能な通貨として注目を集めました。しかし金融庁の介入が激しくなる分、自由取引に制限がかけられると考えられ
ています。また、資金決済法により、通貨に準じた存在として認定された仮想通貨には、雑所得税がかかる事も新たに判明しました。金融庁の介入により、これまで曖昧であった通貨の税制度が整えられ、税金対策が行えなくなった点もデメリットとして挙げられます。今後増々、金融庁による介入が強化されると予測される仮想通貨やこれからの金融庁の動きに注目が集まりそうです。


仮想通貨と言えば、個人間で利用できる自由な通貨、というイメージが強いでしょう。しかし近年、この自由市場に金融庁の監査が入り始めました。その背景には暗号通貨を利用したあらゆる事件、問題点が挙げられています。金融庁の監査が厳しくなった事により、より安心して購入が可能となった仮想通貨ですが、デメリットも多く存在します。今後も更に金融庁の監査が強まると予想される中、仮想通貨に対する政府の動きに注目していきたい所です。

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