シンガポールでのビットコインの利用状況について

シンガポールはビットコインの取引にかかる税金について、世界で最も早く方針を示した国であることから、ビットコインの先進国であると言われています。つまり、シンガポールでビットコインを使った売買や投資をした場合、税金がかかってしまうのです。ここでは、シンガポールでのビットコインに関する規制や法律、普及状況、またシンガポールにビットコインを送金するにはどうすれば良いのかといった点についてご説明します。

 

シンガポールでのビットコインに関する規制や法律

ビットコインが世界に普及するにつれて、マネーロンダリングやテロなどに悪用されるのではないかという懸念が各国に広がりつつあります。インターネット上の仮想通貨である以上、そのような使われ方をされてしまう危険性は0とは言い切れません。シンガポール金融管理庁(MAS)は2014年、マネーロンダリング防止のために、国内のすべてのビットコインの事業者を、規制の対象にすると発表しました。具体的に言えば、業者や取引所に顧客の身元確認を義務付け、怪しい取引が認められた場合には、その報告を義務付けるというものです。

またシンガポールの税務当局(IRAS)もビットコインに対する税の指針を示しています。内容としては、「ビジネスでの仮想通貨のトレードで利益を上げた際には課税対象となり、採掘での仮想通貨の取得での利益も課税対象とする。」といったもので、コインを利用した買い物や輸入などにも消費税がかかるとしています。また税務当局は、通貨ではなく「商品」であるとも位置付けており、犯罪防止のためには事業者に対して規制をかけなければならないとしています。税金がかかるというのも、それだけ利便性や将来性を政府や当局が認めているからにほかなりません。事実、2014年に当時の首相も「銀行もビットコインのような技術を利用するべきだ」と国立銀行の周年記念行事の際に発言し、大きな話題になりました。

また「課税によりシンガポール国民がビットコインから遠ざかるのではないか」という懸念も当時はありましたが、結果的に杞憂に終わりました。その証拠に、利用できる店舗は確実に増え続けています。結果的にビットコインに対する規制が、市場をより活性化させたのです。対応を早期に行ったことが、ビットコインの先進国と呼ばれるようになった理由だと言えるでしょう。では次に、シンガポールにおけるビットコインの普及状況について見ていくことにしましょう。

 

シンガポールでのビットコインの普及状況は?

シンガポールでのビットコインの普及状況はどうなっているのでしょうか。シンガポールでコインを使える店舗はおよそ40店舗と言われています。国土面積が狭いことを考えると、利用可能な店舗数はアジア圏の中では多いと言えるでしょう。また、2014年に課税に関するガイドラインが発表されて以降、民間からも取引所に参入する企業が出てくるなど、市場はより活性化してきています。

またユニークなのは、アジアで初めて「ビットコインの自動販売機」がシンガポールに設置されたことです。シンガポールドルを手軽に換金できるとしてニュースにもなったので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。この自販機は硬貨ではなく紙幣専用で、銀行のATMと同じように下部にある挿入口に紙幣を入れると、画面に挿入金額や1ビットコインあたりの価格が表示されます。ボタンを押すとQRコードが紙に印刷されて出てくるので、そのコードをスマホでスキャンすれば取引完了です。もしくはその紙をビットコイン利用が可能な店舗に持参して使うことも可能です。仮想通貨であるビットコインが紙に印刷されることによって、紙幣のような使い方ができるというのはとても面白い点なのではないでしょうか。紙幣を投入してからわずか1分程度で換金できるというのも、スピーディーで便利だと評判なようです。取引所を経由するよりも、ずっと迅速に取引できると、開発者の一人は述べているそうです。

また、自販機だけでなく、コインを引き出せるATMも設置されています。これらは、「シンガポールにビットコインをもっと流通させたい」という開発者の思いが込められています。自販機を備えているオフィスでは、軽食をビットコインで買うことができるなど、とても重宝がられているようです。日本でも2014年に国内初のビットコイン自販機が東京に設置されましたが、やはりシンガポールに比べるとまだ台数も普及率も低いと言わざるを得ません。シンガポールのように、日本でも少しずつ普及していけば、様々な設備が整っていくのではないでしょうか。

 

 

シンガポールに送金をする場合にどうすれば良い?

最後に、シンガポールにビットコインを送金する場合にはどうすれば良いのかについてご説明します。円などの現行通貨を送金する場合は銀行に出かけて送金するわけですが、ビットコインの場合はインターネット上ですべてが完結します。

まず、送金のためには取引所に自分の口座を開設することが必要です。つまり専用のウォレット(財布)を持たなければなりません。ウォレットと言っても現実に財布が手元にあるわけではなく、インターネット上の仮想の財布だとお考えください。口座開設は無料で、メールアドレスやパスワードなどのアカウントを登録するだけです。とても簡単であっという間に作れるでしょう。詳しい手順については、それぞれの取引所のサイトに詳しく書かれていますので、そちらを参考になさってください。

次に、そのウォレットにコインを保管するために、取引所からコインを購入する必要があります。取引所の中には無料でもらえるところもありますが、こちらは買い物などで付与されるポイントのようなものであるため、一度に多額のお金を送金したい場合には少々不向きかもしれません。詳しい購入手順は各サイトを参照してください。購入できたら、送金まであと少しです。最後に取引所のサイトから「ビットコイン送金する」ボタンをクリックして送り先を入力していきましょう。最初に入力するのは、「宛先」です。ここには相手のビットコインアドレス、もしくはメールアドレスを入力します。次に、送金額を入力します。金額を間違えないようにしっかり確認しましょう。最後に「送金」ボタンを押せば、あっという間に送金が完了します。

わずか3ステップととても簡単なうえに、送金のためにわざわざ銀行に出かける必要もありません。現地で専用のATMがあれば現地の通貨に換金することも可能です。また、銀行を経由しないため、24時間365日、どこからでもシンガポールへ送金できます。さらに嬉しいのは送金手数料がわずか数円~数十円と格安なことでしょう。ただ、刻一刻と相場が変動している通貨であるため、送金する際には事前に取引所のサイトで1BTCが今いくらなのかを確認するようにしてください。

シンガポールは、ビットコインの存在価値や将来性をいち早く認めた国です。日本ではあまり見かけない自動販売機やATMなども普及しており、身近な存在となっています。送金のしやすさも魅力の一つで、海外に送っても数十円程度の手数料しかかかりません。今後もシンガポールにおけるビットコインのポジションは、さらに重要なものになっていくのではないでしょうか。シンガポールでのビットコインの立場がどう変わっていくのか、今後も目が離せません。

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