イーサリアムとは

ビットコインに次いで高い認知度を誇る仮想通貨、それがイーサリアムです。多くの企業や投資家が出資するほど高い期待と注目を集めており、ブロックチェーンの仕組みを活用したプラットフォームとして開発されたことが誕生のきっかけとなっています。ビットコインの次に時価総額が多いイーサリアム。新たなる付加価値により、さらに多くの分野での取引を目指しているイーサリアムについて、今回はその誕生の背景や仕組み、そして秘めたる将来性などについてご紹介します。

 

イーサリアム誕生の背景

2013年に開発の構想が始まったイーサリアムは、翌年の2014年9月にETHの先行販売を持って誕生しました。2015年7月の正式なリリース持って稼働を始めており、当時の価格は1ETHあたり300円程度と記録されています。イーサリアムの生みの親はヴィタリック・ブテリン氏です。ブテリン氏は2009年にビットコインを知り、2013年まで数々のリサーチを行ってきました。今もなお世界的規模で市場を広げるビットコインに対し、ブテリン氏はいくつかの問題点を発見。ビットコインに不足している点をシステム的に補った上でイーサリアムを世に発表した経緯があります。

正式なリリース以降、2015年にマイクロソフトがイーサリアムのブロックチェーンツールの導入を発表し、世間の注目を集めました。翌年2016年には1ETHあたり100円台になるものの、同年3月に新バージョンが発表されたこともあり、多くの企業参入が期待されました。これにより需給バランスが大きく動くと急速に値上がり、1,600円台にまで高騰しています。
現在は落ち着いているものの信頼性の高い仕組みを持つといわれているため、企業参入などで再び価格が変動する可能性もあるかもしれません。

 

イーサリアムでは契約も記載できる?

ビットコインの欠点を補うため、いろいろな技術開発がすすめられたイーサリアム。より安全な取引を行うための独自の技術を武器に仮想通貨としてだけでなく、企業が提供するプラットフォーム開発にも利用されています。ここでは特に優れた機能とされる「スマートコントラクト」についてご紹介しましょう。

1:スマートコントラクトとは?
他の仮想通貨とは大きな違いとなるスマートコントラクトとは、取引記録の機能を指します。これによって、実際の取引で行われる契約を自動的に実行、保存するといった処理が行われます。具体例を上げると、世界のどこかで誰かが別の誰かにあてて送金する際、その契約が自動的に実行されるようにプログラムされており、契約の実行後は履歴として内容がネットワーク上に保存されます。

ビットコインだと、取引はすべてブロックチェーン状に記録されますが、契約内容に関しては保存されません。これに対して、イーサリアムでは取引実行と同時に、契約内容が保存・管理されます。本来こうした契約のやりとりには中央機関が必要となりますが、イーサリアムであればこうした運営母体や管理団体を必要としません。「取引と契約の両方を処理できる」、これがイーサリアムの持つ大きな特徴「スマートコントラクト」なのです。

2:契約を記載できるスマートコントラクトのメリット
前述した通り、スマートコントラクトには過去の取引で行われた契約をネットワーク上で長期にわたって保存することができます。契約にはそれまでの経緯や仮想通貨の権利譲渡といった履歴が保存されており、クレジットやローンにも出てくる信用情報が詰まっています。それでは、これによって得られるメリットとは何なのでしょうか。

それはズバリ、安全な仮想通貨取引の実現が挙げられます。契約内容はすべてブロックチェーンに書き込まれ、世界中の人々によって内容の精査や監査が行われています。ブロックチェーンは分散型ネットワークであるため信頼性が高く、不特定多数の人の目に触れるため、偽造や改ざんといったリスクも極めて低くなっています。

3:スマートコントラクトによって広がる可能性
取引内容と契約内容の両方を取り扱える信頼性の高さから、多くの注目を集めているイーサリアム。ブロックチェーンツールにはマイクロソフトも注目しており、多くの企業から関心を集めています。一つの仮想通貨の送金システムとしてだけでなく、新たなプラットフォーム構築の基盤やIoT家電の開発など、多くの可能性を秘めています。

このように、ビットコインと同列で語られることの多いイーサリアムには、契約内容の記載を可能としたスマートコントラクトにより、決定的な違いを生み出しました。価格変動がビットコインほど顕著ではなく、投資商品としての魅力には恵まれていないものの、信頼性の高いシステムを有することから、今後の企業参入状況によっては相場に大きな変化が現れる可能性も否定はできません。

コイン2

 

イーサリアムの将来性

仮想通貨への投資を考えた際、最も気になるのが将来性ではないでしょうか。実際数百から数千あるとされている仮想通貨の中で、将来性が期待されるものはごくわずかです。その中でも特に有力視されるビットコインに続き、時価総額が高いイーサリアムに将来性があるのか見ていきましょう。

1:企業参入が大きなきっかけに
仮想通貨の価格相場に大きな影響を与える存在、それは需給バランスです。個人での利用が主だった以前と比べ、送金システムの安全性や確実性、そして迅速性などが評価され、イーサリアムは世界中の企業で利用される機会が増えました。その一例をご紹介しましょう。

最も有名なのはマイクロソフトとの提携でしょう。マイクロソフトではビジネス向けのクラウドサービス事業を展開していますが、そこで提供されているプラットフォームサービスにおいて、イーサリアムで実際に使われているブロックチェーンのツール導入を正式に発表しました。これをきっかけに、大手金融機関数社が続いてこのツールの導入を決定しています。世界的な企業であるマイクロソフトとの提携により、今後は大手の金融機関をはじめとした企業の参入に期待が寄せられています。さらに、IBMやサムスンの提携・参入も大きな話題を呼んでいます。ブロックチェーンシステムを利用した家電開発の検討が行われており、消耗品の残量管理などにおいてイーサリアムのブロックチェーンが非常に有効であると結論付けられました。これは仮想通貨としてだけでなく、眠ったビジネスチャンスを掘り起こす存在としても、イーサリアムが大きな役割を果たすということです。

2:イーサリアムの技術が秘めた将来性
このように、数々のビジネスチャンスに恵まれているイーサリアムも、投資の対象としてはあまり大きな魅力があるとは言えないのが現状です。短期的な価格の高騰を予感させる動きもなく、今後も緩やかなチャートを描くと予想されています。しかし、マイクロソフトの件でもわかる通り、プラットフォームの開発において優れた技術と認められたブロックチェーンシステムは今後、多くの分野での技術発展に寄与すると言ってよいでしょう。技術の大きな変革を担うという意味では将来性を多分に秘めていると見て間違いありません。

仮想通貨の中でも名の知られたイーサリアムについてご紹介しました。ビットコインを基に開発されていることから、ビットコインのような投資的価値はそれほど高くないものの、逆にビットコインが持たない契約内容の記録・保持という強力なシステムを有するイーサリアム。秘めた可能性と将来性はビットコインに負けず劣らずと言っても過言ではありません。イーサリアムは技術の変革はもちろん、貴重な資産を保管する方法としても魅力とメリットに富んだ仮想通貨といえるかもしれません。

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