オーガ―(Augur)とは

オーガー(Augur)と呼ばれる仮想通貨をご存知でしょうか。仮想通貨の中ではビットコインが有名ですが、最近ではこのオーガーに非常に注目が集まっているのです。オーガーはブロックチェーンを初めとした従来の仮想通貨システムに加え、これまでに無かった画期的なシステムにより構築されているのです。果たしてオーガーとは、どのような仮想通貨なのでしょうか。またオーガーの問題点とはどこにあるのでしょうか。

オーガ―(Augur)の特徴

仮想通貨と聞いて多くの人が想像するのがビットコインではないでしょうか。ビットコインは現在最も知名度が高く、利用されている仮想通貨ですが、仮想通貨の中にはビットコイン以外にもまだまだ多くの種類が存在しています。今回ご紹介するのが「オーガー(Augur)」と呼ばれる仮想通貨です。2016年10月から運用が開始された、非常に新しい通貨です。現在オーガーの時価総額は世界第9位とも言われており、非常に注目を集めている仮想通貨です。

オーガーは元々、時価総額世界第2位とも名高いイーサリアムのスマートコントラクトプロジェクトの一つとして派生した通貨です。オーガーは様々な分散型アプリケーションが存在するイーサリアムの中でも、特に有望視されているアプリケーションであると言われています。「占う」「予測する」の意味を持つオーガー(Augur)は、文字通り未来予測形の分散型プロトコルであるといわれています。オーガーで使用される通貨の単位はREPです。

オーガーの利用に際して、「ブックメイク」どんな賭け事を行うかどうかは誰でも自由に設定することが可能です。同プロトコルのプラットフォームに設定されたブロックメイクに参加する場合は、オーガーを利用し投票を行います。ユーザーの投票状況によりオッズが設定され、予測が的中したユーザーはその報酬としてのオッズに応じてオーガー(REP)を受け取る事ができます。予想が外れた場合については賭け金としたオーガー(REP)を失うことになります。予測の結果判定はレポーターと呼ばれる人が、デポジット、つまり預り金を事前に支払った上で、正しいレポート(多数派のレポート)をすればその分報酬が受け取ることが可能です。反対に、誤ったレポート(少数派のレポート)を行えば預り金を没収されてしまいます。結果の通知はユーザーが行いますが、賭け事の取り決めや、賭け事の結果判断、そして配当金の配布といった流れの全てを、オーガー内のソフトウェアが独自で行います。

これら一連のシステムには、他の仮想通貨でも見られるブロックチェーンシステムや分散型ネットワーク技術が駆使されています。ビットコインなどの他の仮想通貨では売買によってレートが左右されますが、オーガーでは行った未来予想の結果によって左右されます。オーガーは仮想通貨の中でも比較的珍しい種類の通貨であると言えるでしょう。

オーガーの購入は現在、大手取引所のサイトなどから簡単に行う事が可能です。事前にウォレットに入金を行った後に購入したいオーガーの枚数を選ぶだけでOKです。レートについてもそれぞれの取引所サイトからチェックすることができます。

オーガ―と賭け事

前述よりオーガーの特徴は「未来予測市場型の仮想通貨」であるということです。未来予測とはいわば、近い将来に何が起こるかを予測する事であり、予測の結果によって配当金が決まります。つまりオーガーとは賭け事、ギャンブルと同じ作用を持っている通貨であると言えるのです。賭け事というと、諸外国と比べて日本では取り締まりもきつく、法律上制限されているイメージが付きまといます。その影響から日本国内では、賭け事の特徴を兼ね備えているオーガーに対して、懐疑的に感じざるを得ない人も少なくない傾向があります。

オーガーのシステムは、今後様々な予測市場において活性化や公平化を生み出す新しいシステムであると期待されています。オーガー最大の特徴は、胴元、つまり、管理者を設けずに未来を予測し合えるシステムを生み出した事であり、低コストで且つ、民主的な予測市場が実現された点にあります。従来賭け事を行う際には胴元(賭博場においては親元の存在)の存在が不可欠でした。賭け場自体がこの胴元に仕切られている為に、胴元は勝敗を左右することも多い傾向がありました。最終的には胴元に儲けが出るよう仕向ける事も可能な場合も多いのが現状です。胴元が存在する賭け市場は、常に公平性に欠ける、十分でない場合も多いという問題点がありました。オーガーのシステムが普及は、分散型の未来市場予測プロトコルの実現を可能とします。つまり胴元を排除した、公平な賭けを行うことが可能となるのです。

胴元の存在しない賭けシステムは、分散型ブックメーカーと呼ばれています。分散型ブックメーカーには以下の4つの機能が必須となっています。

  1. 誰もが賭け事を作り出せる事。
  2. その賭け事に対して誰しもが参加できる事。
  3. 結果を分散的に判断する事。
  4. 配当を自動で行える事

また、分散型ブックメーカーの確立により、胴元が存在しない分賭け事が公平に実施できるだけでなく、実施にかかるコストも大幅に圧縮するとが可能となります。
今後はオーガーから生まれた新しい技術は、保険業界にも大きな影響を及ぼすと言われています。賭け事と保険のシステムは根本を同じくし、分散型ブックメーカーの発展は、今後の保険機能のコスト削減や、民主的且つより安全な市場への転換も有効であるといわれています。

オーガ―(augur)普及に向けた課題

ビットコインなどに代表される従来の仮想通貨とは、趣を異にするオーガー。その最大の利点は、未来予測市場や保険業界の発展性にあるとされています。未来予測市場とは将来的に起こり得るあらゆる事に関して予測し合い、賭け金を掛け合い配当し合う市場であり、例えば明日の天気が晴れるのか雨なのか、大統領が誰になるのか等、どの球団が優勝するの等々、あらゆるジャンルに渡って多くの人が予測し合える市場の事を意味します。一見するとギャンブル等の言葉で片づけられそうですが、未来予測市場の活性化は、今後の保険業界の活性化や公平化を発展させる可能性も示唆されているのです。

ギャンブルというとダークなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、保険業界についてもギャンブル同様、未来予測の要素があります。予め一定の金を賭け、健康のままであれば賭け金を失いますが、病気や事故となった場合には賭け以上の金額を得る事ができるのです。つまり保険の基本的な仕組みについては未来予測の要素が関わっているのです。保険業界がオーガーのシステムに注目しているのはこのような理由からです。

例えばオーガーの分散型ブックメーカーを利用すれば、保険金が下りてくる際も、保険会社が何らかの操作を行う必要がなくなり、システムが自動的に支払額を分配、実行してくれることとなります。オーガーのシステム利用によって、保険事業の運営にかかる稼働や人材を大きく軽減することができるでしょう。コストの削減を実現しつつ、多くの人の目が介入する事で不正が起こらない強固なシステムを構築することができるかもしれません。

オーガーは、今後、更に発展を遂げていくと考えられている一方で、未来予測の機能に伴うギャンブル性の強さから、政府や金融庁による規制がかかる可能性があります。今後オーガーについての規制が厳しくなっていく事も予想されます。特に日本では、賭け事というとイメージが悪く、保守的な意見を持つ人も少なくありません。国内でオーガーが普及していくにはまずイメージの改革から行う必要があるでしょう。

保険業を始め、様々な場面でオーガーが採択されれば自ずとオーガーの市場も活性化されます。通貨としても発展性も期待できるかもしれません。オーガーとともに国内の未来予測市場の在り方に注目が集まりそうです。

オーガーという仮想通貨は、従来の通貨とは大きく異なる特徴を持っています。オーガーの普及は将来的に私たちの生活に様々な影響をもたらしてくれるといわれています。オーガーが導入している分散型ブックメーカーのシステムは、従来では考えられなかった未来予測市場から、胴元の排除を行い、客観的な賭け事のシステムを構築する事を可能にしました。オーガーのシステムは様々な業界での応用が可能です。同時にギャンブル性を伴うオーガーの使用には問題点も多く残されています。折り合いを付けながら、今後オーガーがどのように発展していくのか期待が高まっていきそうです。

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